神経症は,いわゆるノイローゼともいわれ,精神的ストレスが引き金になって起こる病気です.
    不安をはじめ,心身に多様な症状が現れ,それによって色々なタイプに分けられます.
    
    

 

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神経症・ノイローゼ

 神経症はノイローゼともいわれ,精神的ストレスが引き金になって起こる病気です.なぜ神経症になるのか,そのメカニズムは完全には分かっていませんが,その人の生まれ持った素養(病気になりやすい素質)や性格に,ストレスやショックな出来事が重なって,発症すると考えられています.ヒトの大脳には,喜怒哀楽といった情動をコントロールする機構が備わっています.最近,神経症の一部は,脳の一時的な機能障害で,この情動機構の働きが低下している可能性が高いと考えられています.

 症状は心身両面にわたりますが,共通する症状は「不安」です.健康な人でも不安になることはありますが,神経症の場合は違います.耐え難い極度の不安が始終つきまとい,その苦痛は日常生活や社会生活にも支障をきたすほど強いものなのです.


神経症になりやすい人
 ◆神経質,几帳面,心配性,気にしやすい,完璧主義,潔癖症,自分のやりたいことにこだわる.
  (これらの特徴では,些細なことで不安に陥りやすくなります)
 ◆感じやすい,傷つきやすい,自分に自信がもてない,引っ込み思案.
  (不安に捉われやすくなります.)
 ◆依存心が強い,感情的になりやすい,自己中心的,自己愛が強い,柔軟性に欠け,融通が利かない.
  (不満を抱いて葛藤を生みやすい.)

いろいろなタイプの神経症
不安神経症
 理由もなく強い不安に捕らわれ,それが続いたり,繰り返し現れます.不安神経症はさらに「パニック障害」と「全般性不安障害」に分けられます.パニック障害が急に激しい不安発作に襲われるのに対し,全般性不安障害は,全般的な不安が長期間続くタイプです.絶えず漠然とした不安に取り付かれ,イライラと落ち着きがなくなります.動悸やめまい,倦怠感などの自律神経症状も伴います.

恐怖症
 不安神経症と違って,不安の対象がはっきりしているのが恐怖症です.特に危険でも恐れるものでもないはずの事物や状況に,激しく恐怖を抱きます.よく知られているものに,高所恐怖症,閉所恐怖症,対人恐怖症があります.

ヒステリー
 欲求不満や心理的葛藤など,自分自身が気づいていない心の問題によって,「解離性障害」や「転換性障害」といった症状になります. 解離性障害は,記憶や意識が障害されることをいいます.転換性障害は,運動神経や感覚器が障害され,全身がけいれんしたり,手足が麻痺したりします.

離人神経症
 若い女性に多く,精神的ストレスやショックが原因で起こる神経症で,現実感や実態感が希薄になります.

強迫神経症強迫性障害(OCD)>
 強迫神経症・強迫性障害は,不快な考えが頭に何度も浮かぶため,その不安を振り払う目的から同じ行動を繰り返してしまう病気です.何度も何度も手を洗うとか(不潔恐怖+洗浄強迫),戸締りを何度も確認しないときがすまない(確認強迫)など,誰でもたまには経験する行動なのですが,それが習慣的かつ非常にエスカレートして非常に支障をきたすようになります.
 エスカレートしてきた場合,発症者本人も強迫行為や強迫観念に対してばかばかしさや,無意味さを感じているので,家族や周囲の人に知られて「頭がおかしい」と思われないかと不安に思い,自分の中にじっと閉じ込めてしまい,10年も病院などに行かないケースもあるようです. 症状に気づいたら周りの目を気にせず,堂々と専門医に相談に行ってみましょう.どの障害も早期発見による受診で早い回復が見込めるものです.


対人恐怖―社会不安障害



逃げずに治療してみませんか.
対人恐怖,スピーチ恐怖,会食恐怖や視線恐怖などの社会不安障害.従来は性格によると考えられ克服は困難と思われてきました.対人恐怖なので悩む患者は実に1千万人以上と推定されます.病気だから薬物療法と行動認知療法で確実によくなります.
1 社会不安障害のいろいろ
2 社会不安障害とは
3 診断の方法
4 社会不安障害がおこる原因
5 社会不安障害によくみられるほかの病気
6 社会不安障害にしばしばみられる性格
7 治療はこのようにされる
8 ソーシャル・スキル・トレーニング




強迫性障害からの脱出



やめられないとまらない事ありませんか?
手を洗うのが止められない,ドアノブにさわれない,ゴミをため込む.おかしいとわかっているのに,次々とわきおこる不安から奇妙な行動をくり返す強迫神経症・強迫性障害の効果的な治療法である行動療法をわかりやすく紹介しています.
第1章 強迫性障害とは
第2章 どんな治療法があるか
第3章 自分をチェックしてみよう
第4章 目標の定め方
第5章 行動療法の実施へ
第6章 コントロールの保ち方
第7章 OCDと近縁の障害
第8章 薬物療法について
第9章 あなたの疑問に答えよう
第10章 家族、友人、そして協力者のために


内気と不安を軽くする練習帳



原著者のRapee博士は,社会不安障害の認知行動療法の第一人者.
心の病の治療に薬療法と行動療法があるのは知られていますが,自宅でできる行動療法の具体例のガイドブックは少ないものです.この本はそのタイトル「練習帳」が示すように,具体的な手順が示されているのが大きな特色で非常にメリットあると評判です.
第1章 内気から社会不安障害まで
第2章 自分はどんなふうになりたいのか
第3章 社会不安に悩む人たち
第4章 あなたの考えが不安を生む
第5章 現実的思考が不安を軽くする
第6章 注意を集中するために
第7章 実際におこなってみる
第8章 評価してもらい、改善点を見つける
第9章 どのくらい進歩したか
第10章 社会不安を乗り越えて